ヒューマンドラマ映画

映画【星めぐりの町】ネタバレあらすじ・感想

映画【星めぐりの町】情報・キャスト

 

公開日: 2018年
監督: 黒土三男
108分
主演俳優・女優
小林稔侍
注目の俳優・女優キャスト
壇蜜、高島礼子、荒井陽太、神戸浩、平田満、六平直政、佐津川愛美、石田卓也、小林健、小林千晴

 

映画【星めぐりの町】ネタバレあらすじ

若い頃に京都の老舗「ひらの屋」で豆腐作りの修行に打ち込んでいた島田勇作 – 小林稔侍は、愛知県豊田市の山間の町で暖簾分けを許されて移動式の豆腐販売店を始めました。

 

結婚後にひとり娘の島田志保 – 壇蜜を授かりますが、間もなく妻はこの世を去ってしまい現在ではふたり暮らしです。

 

 

志保は独身でしたがラーメン店のオーナーを務める男性とお付き合いをしているようで、父親としては気になって仕方ありません。

 

そんなある日のこと、警察官が勇作の元を訪れてひとりの少年を連れてきました。

 

彼は7年前の東日本大震災で発生した津波によって家族を失っていて、亡き妻の遠縁にも当たる木内政美 – 荒井陽太です。

 

政美に対して勇作たちは、本当の親子以上の思いやりと愛情を注いで接していきます。

 

頑なに心を閉ざしてきた政美にも微妙な変化が湧いていきますが、勇作と志保が出掛けて留守番をしている時に大きな地震が襲いました。

 

勇作たちが慌てて駆け付けた時には、既に家の中はもぬけの殻となっています。

 

行方不明になってしまった政美を町の住民たちは総出で探し回りますが、勇作だけは一向に動こうとしません。

 

勇作は政美が自分自身の力によって立ち直ることを信じて、ただひたすらに彼の帰還を待ち続けるのでした。

https://manialy.net/hero-mania/

映画【星めぐりの町】の感想と見どころ

愛知県豊田市の「星めぐりの町」実行委員会によって制作されたご当地振興映画で、ストーリーの舞台に設定されている山間の豊かな自然に囲まれた風景や歴史ある街並みの魅力が満載です。

 

企業都市や城下町としての一面ばかりではなく、水と緑に囲まれている風光明媚な土地柄も感じることができました。

 

主人公の島田勇作には、孤独な佇まいやぶっきらぼうなセリフの中にも隠されている優しさを垣間見ることが出来ます。

 

登場キャラクターたちが地域コミュニティーに違和感なく溶け込んで、静かな日々を送っている姿が印象深かったです。

 

壇蜜や高島礼子などの個性豊かな女優さんたちも、独特なオーラを消して風景の一部と化していました。

 

外の世界からやって来た異質な存在であるはずの政美も、すんなりと受け入れていく寛容性が良かったです。

 

お互いに対して無関心でプライベートな結び付けが弱くなっている、都会での無機質な暮らしぶりとのコントラストが伝わってきました。

 

豆腐職人として生きてきた無骨な中年男性と孤独と痛切な過去を背負った少年が、戸惑いながらも心通わせていく様子が見どころです。

 

家族や生まれ育った故郷の町を思い浮かべながら、是非とも鑑賞して頂きたい1本になります。

https://manialy.net/nounai-poison-berry/

映画【星めぐりの町】出演俳優や女優の他のドラマや映画・CMなどおすすめ

 

数多くの日本映画で存在感を発揮してきた小林稔侍ですが、この作品が映画初主演であることに驚かされました。

 

本作品の昔気質な豆腐職人の生きざまには、1978年に発表された降旗康男監督の映画「冬の華」で演じていた寡黙な料理人にも重なるものがあります。