映画【ツレがうつになりまして。】情報・キャスト
監督: 佐々部清
121分
主演俳優・女優
宮﨑あおい、堺雅人
注目の俳優・女優キャスト
吹越満、津田寛治、犬塚弘、梅沢富美男、田山涼成、大杉漣、余貴美子
様々なドラマや映画の舞台で活躍する堺雅人。
私にとっては「半沢直樹」での力強い演技だったり、「リーガルハイ」シリーズでのコミカルな演技が印象的な俳優でした。
その彼が、うつ病患者という難しい役柄をどのように演じるか。
この作品を見るにあたってこれまでのイメージとはまた違った堺雅人が見られるのではと注目していました。
実際にこの作品を見て感じたのは、堺雅人の演技の幅の広さ。
彼が演じた「ツレ」は、普通のサラリーマン。
でも細かいことまで気になってしまう神経質な性格。
その「ツレ」が仕事のストレスを受ける中で徐々に病んでいく姿、そして、うつ病に侵される中でも懸命に闘う姿には、大きな感動を覚えました。
その中でも特に、うつ病独特の、激しく気持ちが高ぶったり落ち込んだりする「躁うつ」の症状を非常に上手く演じていました。
おそらく役作りのためにかなりの研究、勉強を重ねたのだと思います。
https://manialy.net/funouhan/
映画【ツレがうつになりまして。】ネタバレあらすじ
売れない漫画家である髙崎晴子(ハルさん) – 宮﨑あおいとサラリーマンとして日々クレームの対応に追われる神経質な性格の髙崎幹夫(ツレ) – 堺雅人。
そんな日々の中、ツレはだんだんと食欲がなくなったり、「死にたい」とこぼすしたりするようになるなど、心を病んでいく。
ハルのアドバイスを受けて勇気を出して会社に相談しても、上司に取り合ってもらえない。
日々ひどくなっていく症状を見かねたハルは、「会社をやめなければ離婚する」と説得し、ツレを無理やり退職させる。
退職したツレは、病院に通いながら自宅で療養するが、症状は改善と悪化を繰り返し、なかなか安定しなかった。
そんな時事件が起こる。
仕事の追い込みをかけている最中にしつこく話しかけてきたツレにいらだったハルは、罵声を浴びせてしまう。
そのことにショックを受けたツレは、風呂場で自殺をはかろうとする。
ハルがかけつけ、なんとかツレを助けると、ツレはハルに迷惑ばかりをかける自分の無力さに、ハルはツレを傷つけてしまった後悔に、お互い抱きしめ合い泣くのだった。
季節はめぐり、徐々にではあるがツレの症状は順調に回復にむかっていた。
ハルは、自分とうつ病のツレの生活を漫画にすることにする。
その漫画は話題となり、やがてツレに講演の依頼が舞い込む。
その講演の最後、かつて会社員時代にツレを苦しめたクレーマーが「この本を出してくれてありがとう。」と感謝の言葉を口にする。
ハルが描いた「ツレがうつになりまして。」は、かつてのクレーマーだけでなく、多くのうつ病の患者に喜びと勇気を与えたのであった。
https://manialy.net/funouhan/
映画【ツレがうつになりまして。】の感想と見どころ
この作品を一言で言えば、大きな愛の物語です。
宮崎あおい演じる「ハル」と、堺雅人演じる「ツレ」。
二人の愛が温かくも優しくこの作品を包んでいます。
徐々に心を病んでいくツレを支え、見守るハル。
心を病んでいる夫を会社に送り出し、迎える妻の心の痛みというのはどれほど苦しいものでしょうか。
しかし、ハルは、常に温かな言葉とユーモアでツレを支え続けます。
一方のツレは、かつてハルの漫画家への夢に背中を押して送り出しました。
そしてうつ病に苦しむ中でも、ハルへの感謝の思い、そして、ハルに対して何もできない自分への怒りをもち続けます。
その苦しみもまたどれほどでしょうか。
単純な図式を見れば、「うつ病の夫を支える妻」なのですが、この作品を見る中で、それだけでなく、「うつ病の夫に支えられる妻」という部分もあることに気づきます。
それほどに、この夫婦は温かく、どこまでもお互いを思いやっています。
一番の見どころは、作品の終盤にあるツレのスピーチです。
同じ日に結婚式を挙げたというつながりの結婚式同窓会に出席した二人。
その中でツレは、自分の症状を話し、これまで自分を支え続けてくれたハルへの感謝の思いを伝えます。
結婚式で誓った「病めるときも、健やかなるときもお互いを愛し続ける」ことを体現している二人に心打たれる場面です。
映画【ツレがうつになりまして。】出演俳優や女優の他のドラマや映画・CMなどおすすめ
堺雅人は、「半沢直樹」「リーガルハイ」「ゴールデンスランバー」など、数多くの映画やドラマに出演していますが、特に「半沢直樹」の役柄は、この「ツレがうつになりまして。」とは真逆と言ってもいい役でおもしろいです。
宮崎あおいは、同じように夫婦の愛を感じる役どころの「いま、会いにゆきます」がおすすめです。